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「じゃあ宜しくお願いします」
あれから3日。俺の仕事は至極順調に進んで、たった今、悩みの相談コーナーの回答をバイク便で編集部に送ったところだ。
残すはコラムだけとなった。
これが一番厄介なんだよな。仕事や家事の合間合間に考えてはいるんだけど、なかなかまとまらない。テーマを決めようにもそれすらも思い付かない。
情けないよなぁ……。
編集長からは毎日、朝一番に仕事の進捗状況を知らせる連絡が入った。それによると作業は順調に進んでいるらしい。電話を受ける度に無言で催促されているような気分になる。
原稿の催促から逃げ回る真理の気持ちが少しだけ判る……って言ったら真理は笑うかな。
それとは別に先輩にも様子を気遣う電話が入る。寝室にある子機で受けてるから二人が何を話してるかは判らない。でも、そのせいなんだろう先輩の回復も順調のようで、ベッドで寝ている時間よりも俺の隣で煙草を吹しながら寛ぐ事が多くなってきた。ただ、あの晩の事を覚えている様で眠る事を嫌がるのが頭痛のタネだ。
次の日から先輩が寝付くまで俺は話に付き合わされるハメになった。
それ自体は別に苦痛じゃない。それで先輩がゆっくりと眠れるんだったら安いものだと思うから。体力を取り戻すには眠る事が一番大事だとも思うし。
でも……。
真理の声を聞けないのが堪える。連絡が取れない。忙しいのか留守電はあの日の1本きりだし、ホテルにはまだ戻って来てないし、携帯も留守録のままだし……何だか擦れ違ってばかりで俺の方がまいっちゃいそうだ。
「真理は平気なのかよ、俺がいなくても。先輩が羨ましいよ、毎日好きな人の声が聞けてサ。コラムを思い付かないのは真理のせいだぞ……声が聞ければいいアイデアが浮かびそうな気がするのにな……」
なぁんて八つ当たりと泣き言しか出てこない。
タイムリミットは明後日だ。
俺が頭を抱えてるその横で先輩は何事か考え込んでいた。
夕食が終わってからも先輩は部屋には戻らず椅子に腰掛けたまま俺の背中を見つめている。
俺は視線を感じつつ食器を片付けながら例のコラムの事を考えていた。
「何も聞かないんだな太朗は……」
ぽつりと先輩が漏らした。
「聞きたくないって言ったらウソになります。先輩を助けたのは俺だから、俺には聞く権利はありますけどね。でもムリにとは言いません。先輩が話たくなったら……で、いいです」
俺は洗い物の手を止めずに答えた。
俺の答えをどう受け取ったのか、先輩は何も言わずにリビングへと移動した。
洗い物を終えた俺は酒とつまみを乗せたお盆をもって先輩の向かいに腰を下ろした。
「一杯やりませんか?」
俺がグラスを見せると先輩は“いいのか”という顔をした。
「大分顔色もいいし、少しぐらいなら大丈夫でしょう? 情けないけど詰まっちゃって、付き合ってくれると嬉しいです」
適当な理由をつけてさっさと水割り(勿論、シングルの薄いヤツだ)を作って先輩の手に握らせる。
本当の事を言えば、呑気に酒を飲んでる暇なんかない。でも、先輩は何か話しがっているように思えたし、俺にしたってこんな煮詰まった状態でワープロに向かったところで画面が埋まるとは思えなかった。
だから一種の気分転換だ。
先輩と話をする事で何かいいアイデアが浮かぶかもしれない。
自分の分も手早く作って軽くグラスを合わせた。
「ああ旨いな……。太朗はマメで面倒見がいいんだな、お前の恋人は幸せ者だ」
薄い水割りを一口飲んで先輩はどこか寂しそうな顔で小さく笑った。そのせいばかりじゃないけどかねてから考えていたことを話してみようかと思った。
ウイスキーで口を湿らせて俺は聞いた。
「先輩? 先に俺の話し聞いてくれますか?」
先輩がうなずくのを確かめて、
「俺の恋人は男なんです」と口を開いた。
知り合った経緯から今までの事。ついでに真理の素姓も明かしてしまう。
俺の話に先輩は明らかに動揺しているようだった。
でも一旦口にしてしまうと自分でも驚くほど素直に言葉が出た。
改めて俺は真理に惚れているんだと認識してしまった。
「驚きました? 俺はすっきりしました。誰かに聞いてほしかったのかもしれないな。正直なとこ、やっぱ胸の中に隠しとくのって結構ストレスたまりますからね」
そう締め括って俺は薄くなったウイスキーを一息に飲み干した。
先輩は曖昧に微笑んでグラスに目を落としただけで何も言わなかった。
反対に俺は言葉通りスッキリした気分だった。気にしていないと思っていてもやはり心の何処かに自分はゲイなんだという後ろめたい思いがあったんだと思う。
先輩に恋人のことを聞かれた時から心に引っ掛かっていた。
先輩の抱えている悩みは『恋人』の事じゃないかと。
それも、相当思い詰めてしまうくらいの………。
真理との関係を先輩に公表してしまう事で自分の背負っていた荷物を下ろす代わりに『俺は手の内を見せたんだから先輩も抱えている物を見せてほしい』と言う意味も含めたつもりだったんだけど……解ってもらえたかなぁ?
先輩は両手に挟んだグラスを見つめたまましばらく口を開かなかった。
迷っているんだろう。溜め息が何度も聞こえた。
かなりの時間先輩は迷っていた。視線を上げ口を開きかけては上手い言葉が見つからず口を閉ざす、と言う事を繰り返した。
俺は水割りを飲みながら辛抱強く待った。
やっぱダメだったか……と少し残念な気持ちで3杯目の水割りを作り始めた時だった「義弟がいたんだ」と喉の奥から絞りだす様な声がした。
初耳だった。そう言えば家族の話なんてしたことなかったな。
でも『いた』って? 先輩は過去形で言った……よな。それって……?
問い掛けるように向けた俺の視線に応えるように先輩は一枚の紙切れを取り出し、俺の前に滑らせた。
それは少し色褪せたスポーツ新聞だった。
『痴情のもつれか 男女三人無理心中!』
スポーツ紙特有の毒々しい色のタイトルが紙面を飾っている。
三カ月ほど前に起きた事件で、俺も良く覚えている。
事件そのものは別れ話がこじれたの果ての心中事件というよくあるパターンのものだった。
浮気相手と当事者である妻を夫が殺した……というものならば、これほど派手な見出しにはならなかっただろう。
しかし『事実は小説よりも奇なり』だ。
別れ話を持ち出したのは男の方で殺したのは女、しかも浮気相手は男だったのだ。
男は自分の性癖を隠して結婚をした。
なんでそんな事をしたんだろう。
やはり世間体を気にしたからだろうか?
俺に言わせれば、惚れた相手の性癖を見抜けなかった女の方が間抜けだと思う。でも、世間はそうじゃなかった。
女の方に同情が集まってしまったのだ。
芸能人のゴシップネタを売り物にして、日々アンテナを張り巡らしているレポーターやワイドショーにとって、ゲイの痴情のもつれなん格好のネタで、あれから暫く、面白おかしく報道された。<BR>
かなり名の有るコメンテーター達が寄ってたかってゲイを非難し罵倒していた。けれど悲しいかなそれを否定してくれる人間は誰一人としていなかった。ゲイだと噂のある奴もいたのに、そいつも自分の身かわいさに他の奴等の意見にに賛同していた。
誰が誰を好きになろうと大きなお世話だ!
恋愛は自由じゃないか。ほっといてくれ!<
他人に迷惑かけるような付き合いはしてないさ。
俺達がなんの苦労もしてないとでも思ってるのか。
全くこっちの事情も知りもしないで憶測でものを言うなよな!
毎日、テレビに向かって文句をたれてたっけ。
とは言うものの、俺だって外を歩くにも気を配って、世間がその話題に飽きるまで真理と会う事すら控えてしまったんだけど。
別に『俺はゲイです』と名札を付けて歩いている訳でもないのに……だ。
でもこの記事がなんだというのだろう?
俺は紙面から視線を先輩に戻した。
「浮気相手の男、神崎陽也(かんざきはるや)が義弟だ」
先輩の口から漏れた言葉に俺は目を見開き、もう一度紙面に目を落とした。
新聞の粒子が粗くてそれほど鮮明ではなかったが、楕円形に象られた陽也さんは充分に綺麗だった。ただ、男にしては繊細ではかなげな印象を持った。
だから何なんだ?
この事件の何が先輩をここまで追い詰めたんだろう。
いくら考えても俺には分からなかった。
かけるべき言葉を見つけられずに、俺は紙面の陽也さんを見つめ続けた。
先輩はハナから俺の返事など期待していないらしく、ポツリポツリと話しだした。
「親父が再婚したのはお袋が死んで半年もたたない高校2年になったばかりの時だった。義母は親父の仕事上のパートナーで、俺も何度か顔を合わせた事があった。病気がちだったお袋と違って美人ではないが笑顔の綺麗な元気でパワフルな人だった。陽也と初めて会ったのは顔合わせの会食の時だ。小さな身体にブカブカの真新しい制服を着て『陽也です。よろしくね、義兄さん』そう言いながら笑顔で右手を差し出した。俺は差し出された手を握り返すことも忘れて陽也の笑顔に見とれていた。愛されて育ったんだろう、名前の通り一点の曇りのない笑顔に一瞬で引き込まれてしまっていた。俺達が打ち解けるのに時間は大して掛からなかった。互いに似たような境遇で育ったからだろうな……」
作文でも読むように淡々と先輩は話し続ける。
母一人子一人でカギっ子だった陽也さんと病気がちな母親に代わって家事一般をこなしていた先輩と……。淋しい少年時代を過ごした二人が打ち解けるには充分なシュチュエーションだと思う。
「結婚後も仕事を続けていた義母は家庭の事も完璧にこなす人だった。自然、俺には時間ができた。その頃の趣味と言えば家事の合間に本を読んだり、雑誌や新聞に投稿することだった。家の中にいて出来ることといったらそれぐらいしかなかったからな。俺に自由が出来たことを我が事のように喜んで、放課後誘ってくれる友人も数多くいた。その誘いを全て断わって陽也の待つ家へ飛んで帰るのが日課になった。俺のつまらない話を目を輝かせて聞いて、話が終わる度に『次は、次は…』とせがむ陽也が可愛くて可愛くて仕方がなかった。お袋の面倒を見ているときは『なんで俺ばかりが…』という思いがあって外に出たくて仕方がなかったのに我ながら勝手なものだと思う。陽也が言うわがままなら何でも聞いてやりたかったんだ」
その頃の陽也さんが可愛かっただろうことは俺にも容易に想像できた。
『陽也さんの言うことならどんな事でも聞いてやりたかった』という先輩の言葉は真実だ。お母さんの事にしてもああいう風に言いながらも最後まできちんと面倒を見たのだろう。
先輩が責任感が強く、頼まれた仕事を途中で放り出す人間じゃないことは俺が身をもって経験したことなんだから。
先輩の話を聞きながら見つめている新聞の陽也さんは綺麗だけれどどことなく淋し気に見える。聞かされている彼の印象とは違う。
俺は新聞から目を上げて先輩の話に耳を傾けた。
「自分の心の中にそんな感情がいつ生まれたのかは判らない。日常の雑事に追われて家と学校の往復で過ごしていた俺には女の子と知り合うチャンスもなければ心をときめかせたこともなかったし、小説の中の登場人物に思いを寄せたこともない。休み時間の度に友人達が彼女の話をしていても興味すら沸かなかった。人並みの感情があることすら知らなかったんだ」
ヘンだと思うか? と先輩は首を傾げて聞いた。そして一口薄い水割りを飲んだ。
先輩らしい………。
俺は無言で首を振った。
「陽也をそんな目で見ていることに気がついたときはショックだった。でもな、嬉しくもあった。俺もマトモに恋することができると喜んだことも事実だ。同性に恋することがマトモだとは言い難いがな……」と自嘲気味に呟いて「ああ、悪かった、別にお前の事をマトモな人間じゃないと言ってる訳じゃない。ただ自分がな……」と俺を気遣う言葉を吐き出した。
また俺は無言で首をふる。
判ってる。俺だって自分が人と違う性癖なんだと自覚したときは少なからずショックを受けた。でも受け入れてみると妙な安心感を感じて楽になったのも事実だった。
なんの経験もない先輩がそう思っても仕方がないだろう。
「気がつけば俺は片時も陽也を離さなくなっていた。何処へ行くのも、何をするのも陽也と一緒だった。あいつも嫌がらなかったし、相変わらず俺にはわがままの言いたい放題だったから。自分の気持ちを押し隠くすのは辛かったが陽也の期待を裏切ることの方が、あいつの笑顔を失うのが怖かった。それが……」
壊れてしまったのだ、と先輩は唇を噛んだ。
結婚5周年の記念に2人はお金を出し合って旅行をプレゼントした。その旅先で事故に巻き込まれ御両親は不幸にも亡くなってしまった。
「お袋の死を経験していた俺のショックは少なかった。親を亡くしても母方の祖母も陽也も俺には残っていたからな。だが陽也は違った。身内の死に相当ショックを受けたようだった。その時、初めて知ったんだが義母には身寄りがいなかったそうだ。『義兄さんは何処にも行かないよね』と縋り付いてくる陽也を抱き締めてやりながら、俺がしっかりしなくてはと思ったよ。また忙しい日常が戻ってきた。大学とバイトと高2になって形ばかりは大人で中身は子供のままの陽也の世話と……毎日が充実していた。忙しければ忙しい程、俺は自分の感情と向き合わなくてすんだから」
そこで言葉を切って先輩はテーブルに置かれていた煙草を取り出して火を着けた。深く吸い込んでゆっくりと紫煙を吐き出した。
煙りの行方を目で追い掛けながら『抱いたんだ』と呟いた。
聞き間違いかと思った。
俺は先輩の顔をマジマジと凝視つめた。
視線に気付いた先輩はまだ長い煙草を灰皿に押し付けると『陽也を抱いたんだよ』ともう一度呟いて、視線を泳がせた。
「秋だった。その日も陽也は写真を見ながら泣いていた。多分これまでも俺に隠れて泣いていたんだろう。陽也の頬を伝う涙を見た時、それまで必死で保っていた理性の糸が音を立てて切れた。しょうのない奴だと思う気持ちより、俺がここまでやっているのにどうしてなんだ…という思いの方が勝ってしまった。気がつけば俺は陽也を押し倒し組み敷いていた。一瞬、驚いたような顔をしたけどあいつは抵抗しなかった。後はもう無我夢中で……、最低な人間だ俺って奴は、あいつの弱味に付け込んだんだ」と先輩は吐き捨てた。
先輩はそう言うけれど本当にそうなんだろうか。拒否しようと思えば出来たはずだ。
拒否されてまで強引に事に及ぶような人だとは思えない。
陽也さんにもその気があったと言うことじゃないのか? そうとしか思えない。
それに陽也さんになんの弱味があったと言うのだろう。これまでの先輩の話を聞く限り思い当たることなんかなかった。
俺の考えなどお構いなしに先輩の話は続く。
そのことがネックだったらしく、先輩の口調はそれまでと違って幾分滑らかになった。
初めのうちギクシャクしていた2人の関係も、両親の死から1年が過ぎる頃には元通りになっていた。体の関係も少なからず有ったようだ。
そして一周忌。
先輩は信じられない言葉を耳にしてしまう。
義母さんの部下だった女性が陽也さんに掛けていた言葉を偶然聞いてしまったのだ。
『やっと本当の家族になれたのに、残念だったわね』と女性は言ったそうだ。
聞き流してしまえばどうと言うことはない言葉だ。
『本当の家族』と言う言葉が引っ掛かった先輩は翌日、役所に出向き戸籍を調べた。
『養子』と書かれているはずの陽也さんの続柄の欄には『次男』とあった。
この言葉が意味する事は何か――。
部外者の俺にも解った。
――先輩と陽也さんには血のつながりがあった――と言うことだ。
「俺は陽也に確かめた。そうせずにはいられなかったんだ。初めのうち笑って否定していた陽也も俺のしつこい問いかけにしぶしぶではあったけれど事実を認めた。色の褪せた写真を何枚か見せてくれた。全てに俺が写っていた。そして呟くように言ったんだ、はじめから異母兄弟だと知っていたと……」
これが先輩の言うところの『陽也の弱味』だったんだ。
すごいヘヴィな告白に俺は言葉もなかった。
ただ、もう先輩を見つめるだけだった。
この事実をを知った先輩は自分を責めた。真実を知りながら決して教えてくれなかった父親も義母も、血の繋がった兄だと知りながら身を委ねた陽也さんの事も責めなかった。欲望を押さえきれなかった自分のせいだと思い込んだ。それで俺が犯した罪が消えるとは思えなかったけれど、と先輩は顔を覆った。
1年残して大学を辞め、投稿を通じて知り合った編集長を頼って上京した。
全てを忘れるために選んだ仕事は思ったよりもハードで、先輩にとっては都合のいいものだった。どうにかこうにか一人前の編集者になり、お祖母さんに連絡をとることが出来たのは上京から3年が過ぎた頃。
「陽也が家を出たと聞かされたのはその時だった。高校の卒業式が終わったその日『お世話になりました』と書き置きを残し、何処へいくとも告げずに出ていったのだと祖母が言った。そのことに心の何処かで安心し、便りが無いのは元気な証拠だと自分に言い聞かせて、忙しさを理由に探すこともしなかった」
あれから3年。
今回の事件で陽也さんの消息が判ったのだった。思いもよらない結果となって。
被害者の男と加害者である妻の遺体はそれぞれの親族が引き取ったらしい。だけど、陽也さんの遺体は引き取り手がいないまま荼毘に付され、未だに警察に保管されているという。
この新聞によると、陽也さんはデートクラブでボーイの仕事をしていたとある。だけどデートクラブの店長も同僚も陽也さんについては連絡先以外何も知らなかった。
面倒に巻き込まれることを怖れて口裏を揃えているのかも知れないけれど、勤務態度は真面目で無口な大人しい青年だった、ただ人と関わることは避けていた、とコメントしていた。
事件から三ヶ月余りが経過し、このままでは無縁仏として処理されてしまうらしいのだ。
その陽也さんが十日程前から夢枕に立つのだと先輩は言った。
「何も言わない。ただ微笑んで俺を見ているんだ。どうしたらいい? なあ、太朗。俺はどうしたらいいんだ? わざと忙しくしてくたくたに疲れてみても、前後不覚になるまで酒を飲んでみても、ダメだった。あいつは消えてくれない……」
あいつから逃げたくて睡眠薬を飲んだんだ、と吐き出して先輩はこぶしをテーブルに叩き付け顔を伏せた。 |